就活でもし全落ちをしてしまった場合、その後はニートになるしかないのか?と途方に暮れているそこのあなた。
「もしこのまま全落ちで就活を終えることになったら」と心配になるでしょうし「ニートだけは避けたいけど、今からできることはあるの?」と思いますよね。
周りが内定を獲得できている状況を横目にし、焦る気持ちはわかります。
応募できる企業も減ってくると、全落ちの現実味が増してきて、その後の人生がどうなるのか気がかりですよね。
ただ、全落ちしても必ずニートになるというわけではないですし、今からでもできることはあります。
今の就活のやり方を見直すことや、仮に全落ちで卒業を迎えるとしても、ニート以外の選択肢は複数から選べます。
本記事を読むことで、就活で全落ちしてしまった場合の対策と、そうならないためにどのような努力が必要なのかがわかります。
絶対にニートになりたくない!という方は、是非最後までお読みください。
就活で全落ちしてもニート確定ではない!その後はどうする?
就活で全落ちした場合、時期によってその後に取れる選択肢は異なります。
卒業までの残りの期間に応じて、自分だけでできる判断と、できない判断があるからです。
就活の状況を親に逐一報告している方もいるかもしれませんが、そうでない方も多いと思います。
特に4年生の終盤で全落ちした場合は、今後の方針についてご家族としっかり話す必要があります。
それでは、就活で全落ちした後にどのような選択ができるのか、解説します。
卒業までの期間で挽回する
まだ卒業までに時間的な余裕がある場合は、もちろん挽回する方向性で考えましょう。
その際、今までの就活のやり方をしっかり振り返ることが重要です。
うまくいっていない就活には、それなりの理由があるからです。
再び全落ち状態に陥らないための回避策は、後ほど詳しく説明します。
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卒業せずに就活を続ける
卒業までに就活が終わらなかった場合、大学に残って就活を続ける方法があります。いわゆる「就職浪人」です。
就職浪人をする場合、大学によって手続きが異なりますので、事前に確認しましょう。
卒業に必要な単位をあえて落とす必要がある大学があれば、休学の申請をするだけでいいところもあります。
また、休学の場合はその間費用が発生するのかどうか、復学後に取らないといけない単位数の確認なども必須です。
保護者を交えて正直に状況をお伝えして、就職浪人をするための条件を確認してから、就活継続に専念しましょう。
卒業後に一旦フリーターになる
もし金銭的な事情等で大学に在籍し続けることが難しい場合、一旦フリーターになる選択肢もあります。
正社員になりたかった。。と落ち込む気持ちもわかりますが、就活は市況や雇用情勢にかなり左右される部分があります。
つまり、ストレートで就職できるかどうかは、運の要素も多分にあります。
昨今のコロナ情勢で就職できなかった人や、過去を遡れば就職氷河期で正社員就職できなかった大卒生もいます。これは何ら不思議なことではありません。
ゆくゆくは正社員を目指したいのであれば、一度フリーターになっても、その後のやり方次第で十分目指すことができます。
例えば社員登用の道がある職場や、自分にスキルと経験が貯まる職場で研鑽を積み、転職で正社員を目指すなどのパターンがあります。
卒業後の進路変更を検討する
秋口の大学院入試に間に合うのであれば、大学院進学の選択肢もあります。
もちろん入試対策は必要です。あまり勉学に励んでいなかった場合、入りやすい他大学の院生を目指すなどの妥協策も視野に入れなければいけません。
また、金銭的な余裕があれば、専門的な学校や通信教育で教育を受ける期間を延長する手もあります。
大学卒業後に専門的な資格を取れる学校に入り直す人は、一定数います。
資格や実践的なスキルを身に着けられれば、今の就活とは違った武器を持って戦うことも可能です。
就活全落ち回避のためにやるべきこと:全落ちの理由の分析
ここまで、全落ちに追い込まれてしまった後に取れる選択肢について説明してきました。
ただ、できれば全落ちはそもそも回避したいものですよね?
そこで、今後の選考で全落ちを回避するために、まだ就活中の方が今からできることをお伝えします。
結論としては、選考に落ちた理由の分析を行いましょう。失敗した経験からは、必ず学べることがあるはずです。
次から、選考のどの時点で落ちてしまったかに分けて、対策を説明します。
書類選考が通らない場合
書類選考が通らないのであれば、以下の点を確認しましょう。
- ESの志望理由・自己PRは、志望業界・職種と合致しているか?
- SPIなどの適性検査対策は足りているか?
- 就職先の競争率は高すぎないか?
特に3点目の見極めは重要です。
どれだけ対策しても、競争率が高い企業であれば、必然的に落とされる理由が増えてしまいます。
学歴や大学時代の経験の派手さなど、本質的ではない部分でも、能力にあまり差がなければ落とす要因になり得ます。
卒業までに内定をもらいたいのであれば、自分のベストを知ったうえで、受け入れてくれる競争率の企業も視野に入れましょう。
1,2次面接が通らない場合
1次、2次面接が通らない人は、次の点を要チェックです。
- ESの内容をスムーズに説明できているか?
- 質問に対して、的確に・簡潔に回答できているか?
- 深堀りの質問に対して、アピールになる内容を回答できているか?
書類通過後に面接で通らないということは、コミュニケーションの方法と内容を改善する必要があります。
1,2については、コミュニケーションの手法の話なので、対策としては練習あるのみです。
就職課の人や家族、友人でもいいので、言いたいことが正しく伝わっているかどうか、客観的にチェックしてもらいましょう。
3については、話す中身があるかどうかが問われます。すべての質問の対策をすることは難しいので、自分のPRの軸を整理することを意識してください。
アピールする人格や考え方、能力が明確になれば「この能力を持った人ならどう答えるかな?」という視点で回答できるので、様々な質問に対応可能です。
最終面接が通らない場合
最終面接でいつも落とされてしまう人は、それまでの面接との違いを意識する必要があります。
最終面接では、今までとは違うレイヤーの役職者が対応することが多いからです。
課長レベルと役員レベルの視座って同じだと思いますか?経営視点や全社視点など、上役の人ほど考えている範囲や時間軸が長いです。
今までの対策と違って少し抽象度は上がります。対応として、以下の点をチェックしましょう。
- 社風にマッチしていることを感じさせられる雰囲気を出せているか?
- 会社の事業の意義や理念に共感していることを伝えられているか?
- 現時点のPRだけでなく、あなたの資質が今後も伸びていく可能性を感じさせられているか?
特に1は言葉で伝えるのはなかなか難しく、態度や話し方で雰囲気を醸し出す必要があります。
例えば「とにかく元気な会社」とか「はっちゃけるのは好かれない堅実な会社」など、業界やその企業の求めている人格のような情報を集めておくとイメージしやすいでしょう。
2、3については、時間軸を意識しましょう。
2で伝えることは「これまでの経験から言えること」ですが、3で伝えることは「今後このように成長していきたい」というストーリーです。
現時点の思考の深さや行動量に疑問を感じられても、これから伸びていく人間に賭けてみる経営者は一定数います。
大学までの経験や学んだ中身で差が付かない場合、入社後の動きに関する熱意は大きな差別化要因になるでしょう。
どこまで妥協していいの?就活失敗の定義とは?
ここまで、実際に全落ちしてしまった後の選択肢と、全落ちを未然に防ぐ対策について解説してきました。
最後に、就活を終わらせるための線引きの話として、どこまで就活の1社目で妥協していいのか?就活の失敗とはどのように定義するべきなのかについてご説明します。
第一志望の企業に行けないことは失敗?
第一志望に行けないことを就活の失敗ととらえるのは危険です。
例え第一志望の会社でも、数年後に本当にマッチしているかどうかは、正直誰にもわからないからです。
よくある人気企業ランキングの上位企業に学生は集まりがちですが、このランキングも時代とともに変化を遂げています。
コロナ禍で、多くの人気企業が一気に不人気企業になってしまいました。時代の移り変わりとともに、過去の栄光を失っている企業も多いです。
時代や技術の進化のスピードが増すことで、今後ますますこのランキング自体が当てにならない時代が来るはずです。
今は第一志望の企業でも、5年後・10年後に振り返ってみたときに「なんでそう思ったんだろう」と不思議に思うことは十分に起こりえます。
今この瞬間の第一志望に固執して、目の前の就職のチャンスを狭めることがないように気を付けましょう。
やりたいことができる企業に行けないことは失敗?
希望の職種や業界にいけないことを就活の失敗に結び付けるのも、あなたの可能性を狭めてしまうことになります。
なぜなら、日本ではまだまだジョブ型採用という考え方が根付いておらず、入社後に自分がやりたかった仕事にぴったりマッチする配属を受けることは稀だからです。
ジョブ型採用は、職種や仕事の範囲などを詳細に決めたうえで雇用契約を結ぶ、西欧諸国では当たり前に行われている慣習です。
日本でも少しずつ広がってはいますが、正社員には幅広い業務経験をさせて育てるという考え方の方が、まだまだ一般的でしょう。
つまり、仮にやりたいことができると思って入社しても、配属が想定と違うミスマッチは十分あり得ます。
ただ、どんな企業でもいいから入社しろ!という話ではもちろんありません。
自分が成長したい方向性や分野について考えることは大事なことです。
どの会社に入ったとしても、周りの社会人の話を聞きながら、自身のキャリアについてじっくり考えることはできるということです。
就職1社目にはこだわるべき?
1社目の就職に、すべての夢を詰め込むこともあまり賢明とは言えません。
なぜなら、転職によるキャリアアップや待遇の向上、自身の納得するキャリアへの転換を図ることは、今や日本でも一般的になりつつあるからです。
厚労省が実施した『令和2年度「転職者実態調査」』では、「一般労働者(いわゆるフルタイム労働者)がいる事業所」のうち、「転職者がいる事業所」割合は、33.0%というデータがあります。(出典:令和2年転職者実態調査の概況 Press Release (mhlw.go.jp))
つまり、日本でも3社に1社は転職者を受け入れているわけです。
トヨタの社長が『終身雇用神話は崩壊した』と発言したことを聞いたことがある方もいるかと思います。
初めて就職した会社で定年まで勤めあげるという、古き良き日本の雇用形態はもはや幻です。
入社3年目くらいまでであれば、第二新卒というやり直しのカードも切れます。
また、仮に納得して入社した後でも、同じ分野の外の世界を見てみたくなったり、異業種の業界に飛び込みたくなったりもするでしょう。
こうした動きも、30代前半までくらいであれば、大きなハードルにはなりません。
1社目にこだわり過ぎてずるずると就活を続けるよりも、まずは社会人1年目を経験することで、リアルで有益な経験値を手に入れられるでしょう。
全落ち回避のために、できることから始めよう。
就活で全落ちしても、その時点でニート確定ではありません。
大学を卒業するまでに挽回は可能ですし、その後の進路も複数の選択肢が考えられます。
今からできる全落ち回避策として、まずは選考に落ちた経験を分析しましょう。選考の段階別に、あなたなりの理由がきっと見つかります。
また、全落ちで終わらないために、就活の失敗の定義について考えてみることも重要です。
時代の流れを踏まえて、社会人の世界に1歩踏み込んでみることを優先するという考えで動ければ、就活にもっと気楽に向き合えます。
内定に一歩近づく対策と考え方を身に着けて、就活をしっかりと終わらせられる行動をしていきましょう。